【特定技能】介護分野における外国人労働者受入について

2019年4月から新たな在留資格「特定技能」で介護分野が外国人労働者を雇用できるようになりました。

今後、介護分野でどのような要件を満たせば外国人労働者を雇用することができるのかまた、注意点等ご説明したいと思います。

介護分野における求人状況について

介護分野の有効求人倍率は、近年一貫して上昇を続けており、2017年度においては3.64倍と、全平均の1.54倍と比較し、2ポイント以上高い水準にあるとしています。

また、地域によって高齢化の状況等は異なっており、都道府県別の介護分野の有効求人倍率は、全都道府県においておおむね2倍以上の状況にあるとしています。

こうした状況の中、第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数の推計(2018年5月21日厚生労働省公表)では、2016年時点における人材数である約190万人に加え、2020年度末までには約26万人、2025年度末までには約55万人を追加で確保することが必要とされており、今後、年間平均6万人程度を確保していく必要があるとしています。

介護分野における外国人労働者の受け入れについて

介護人材確保に向けた総合的な取組を通じ、2014年から2016年までにかけては、対前年比で平均6万人程度増加しているが、近年増加数が減少傾向にあることに加え、今後、生産年齢人口が一層減少していくこと等も見込まれる中、年間平均6万人程度の国内介護人材の確保を引き続き進めていくことは困難な状況にあるとしています。

こうした状況を踏まえ、介護業務の基盤となる能力や考え方等に基づき、利用者の心身の状況に応じた介護を自ら一定程度実践できる即戦力の外国人労働者を受け入れ、利用者が安心して必要なサービスを受けられる体制の確保を図ることが、高齢化の進展等に伴い、増大を続ける介護サービス需要に適切に対応するために必要不可欠としています。

外国人労働者人材の受入れ見込数

介護分野における向こう5年間の外国人労働者受入れ見込数は、最大6万人であり、これを向こう5年間の受入れの上限として運用する。
向こう5年間で 30 万人程度の人手不足が見込まれる中、今般の受入れは、介護ロボット、ICTの活用等による5年間で1%程度(2万人程度)の生産性向上及び処遇改善や高齢者、女性の就業促進等による追加的な国内人材の確保(22~23万人)を行ってもなお不足すると見込まれる数を上限として受け入れるものであり、過大な受入れ数とはなっていないとしています。

特定産業分野において求められる外国人労働者の基準に関する事項

介護分野において特定技能1号の在留資格で受け入れる外国人労働者は、以下に定める試験等に合格等した者又は介護分野の第2号技能実習を修了した者としています。

介護技能評価試験

技能水準

当該試験は、介護業務の基盤となる能力や考え方等に基づき、利用者の心身の状況に応じた介護を自ら一定程度実践できるレベルであることを認定するものであり、この試験の合格者は、介護分野において、一定の専門性・技能を用いて即戦力として稼働するために必要な知識や経験を有するものと認めるとしています。

介護福祉士養成施設修了

技能水準

介護福祉士養成課程は、介護福祉の専門職として、介護職のグループの中で中核的な役割を果たし、介護ニーズの多様化等に対応できる介護福祉士の養成を図るものであり、介護福祉士養成課程の修了者は、介護分野において、一定の専門性・技能を用いて即戦力として稼働するために必要な知識や経験を有するものと認められることから、試験の合格と同等以上の水準を有するものと評価するとしています。

EPA介護福祉士候補者としての在留期間満了(4年間)

技能水準

EPA介護福祉士候補者としての研修は、厚生労働省の定める受入れの実施に関する指針(厚生労働省告示)に基づき、介護福祉士養成施設の実習施設と同等の体制が整備されている等の要件を満たした介護施設等において、研修を統括する研修責任者並びに専門的な知識及び技術に関する学習や日本語学習の支援等を行う研修支援者が配置された上で、介護福祉士国家試験の受験に配慮した適切な内容の研修を実施するための介護研修計画が作成され、これに基づき受け入れること等が求められるものであり、当該施設において4年間にわたりEPA介護福祉士候補者として就労・研修に適切に従事した者は、介護分野において、一定の専門性・技能を用いて即戦力として稼働するために必要な知識や経験を有するものと認められることから、試験の合格と同等以上の水準を有するものと評価するとしています。

日本語能力水準及び評価方法等(特定技能1号)

国際交流基金日本語基礎テスト

日本語能力水準

当該試験は、本制度での受入れに必要となる基本的な日本語能力水準を判定するために国際交流基金が開発・実施する試験であるところ、これに合格した者については、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を有するものと認められることから、基本的な日本語能力水準を有するものと評価するとしています。

日本語能力試験(N4以上)

日本語能力水準

当該試験に合格した者については、「基本的な日本語を理解することができる」と認定された者であることから、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を有するものと認められ、本制度での受入れに必要となる基本的な日本語能力水準を有するものと評価するとしています。

介護日本語評価試験

日本語能力水準

ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の日本語能力を有することを確認の上、「介護日本語評価試験」を通じ、介護現場で介護業務に従事する上で支障のない程度の水準の日本語能力を確認するとしています。

介護福祉士養成施設修了

日本語能力水準

介護福祉士養成施設については、留学に当たり、日本語教育機関で6か月以上の日本語の教育を受けたこと等が求められることに加え、入学後の2年以上の養成課程において 450 時間の介護実習のカリキュラムの修了が求められること等から、当該介護福祉士養成施設を修了した者は、試験の合格と同等以上の水準を有するものとし、試験を免除するとしています。

EPA介護福祉士候補者としての在留期間満了(4年間)

日本語能力水準

EPA介護福祉士候補者は入国・就労に当たり一定の日本語能力を備えていること及び訪日後日本語研修等の修了が求められること等に加え、EPA介護福祉士候補者としての研修は、厚生労働省の定める受入れの実施に関する指針(厚生労働省告示)に基づき、介護福祉士養成施設と同等の体制が整備されている等の要件を満たした介護施設等において、研修を統括する研修責任者並びに専門的な知識及び技術に関する学習や日本語学習の支援等を行う研修支援者が配置された上で、日本語で実施される介護福祉士国家試験の受験に配慮した適切な内容の研修を実施するための介護研修計画が作成され、これに基づき受け入れること等が求められるものであり、当該施設において4年間にわたりEPA介護福祉士候補者として就労・研修に適切に従事した者は、試験の合格と同等以上の水準を有するものと認められることから、試験を免除するとしています。

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技能試験

その他特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する重要事項

1号特定技能外国人労働者が従事する業務

介護分野において受け入れる1号特定技能外国人労働者が従事する業務は、上記第の試験合格等により確認された技能を要する身体介護等(利用者の心身の状況に応じた入浴、食事、排せつの介助等)の業務のほか、これに付随する支援業務(レクリエーションの実施、機能訓練の補助等)とし、訪問介護等の訪問系サービスにおける業務は対象としない

あわせて、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務(例:お知らせ等の掲示物の管理、物品の補充等)に付随的に従事することは差し支えないとしています。

特定技能所属機関に対して特に課す条件

  1.  事業所で受け入れることができる1号特定技能外国人は、事業所単位で、日本人等の常勤介護職員の総数を上限とすること。
  2. 特定技能所属機関は、厚生労働省が組織する「介護分野特定技能協議会(仮称)」(以下「協議会」という。)の構成員になること。
  3.  特定技能所属機関は、協議会に対し、必要な協力を行うこと。
  4.  特定技能所属機関は、厚生労働省又はその委託を受けた者が行う調査又は指導に対し、必要な協力を行うこと。

特定技能外国人労働者の雇用形態

直接雇用に限るとしています。

介護分野における外国人材受入協議会について

外国人特定機能の協議会組織図

厚生労働省は、介護分野の特定技能所属機関、特定技能所属機関を構成員とする団体その他の関係者により構成される「介護分野における特定技能協議会」(以下「協議会」という。)を組織する。
協議会は、その構成員が相互の連絡を図ることにより、外国人の適正な受入れ及び外国人の保護に有用な情報を共有し、その構成員の連携の緊密化を図る。
また、特定技能所属機関は以下の事項について必要な協力を行う。

  1.  特定技能外国人の受入れに係る状況の全体的な把握
  2.  問題発生時の対応
  3.  法令遵守の啓発
  4.  特定技能所属機関の倒産時等における特定技能外国人に対する転職支援
  5.  就業構造の変化や経済情勢の変化に関する情報の把握・分析等
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技能実習介護

外国人労働者在留資格「特定技能」介護分野についての問合せ先

官署名住所・担当部署連絡先
厚生労働省社会・援護局東京都千代田区霞が関1-2-2福祉人材確保対策室 03-5253-1111(内線2125,3146)