【特定技能】漁業分野における外国人労働者受入について

2019年4月から新たな在留資格「特定技能」で漁業が外国人労働者を雇用できるようになりました。

今後、漁業でどのような要件を満たせば外国人労働者を雇用することができるのかまた、注意点等ご説明したいと思います。

漁業における求人状況について

漁業分野における就業者は、平成 10年に 27 万 7,000 人であったものが平成 29 年には 15 万 3,000 人とおおむね半減、雇われ就業者も3年間で約1割減少しているほか、漁業分野の有効求人倍率は、漁船員 2.52 倍(船員職業安定年報)、水産養殖作業員 2.08 倍(職業安定業務統計)となっているなど、深刻な人手不足の状況にあります。

漁業分野の雇われ就業者の約2割を占める 65 歳以上の熟練の高齢労働者が順次引退していくことから、毎年 1,000 人の新規雇われ就業者を維持しても、今後も人手不足の深刻化が見込まれるところ、生産性の向上及び国内人材の確保に向けた最大限の努力を不断に行ったとしてもなお、人手不足の状況を直ちに改善することが困難とされています。

漁業における外国人労働者の受け入れについて

我が国の経済・社会基盤の持続可能性を阻害しないよう、在留資格「特 定技能」により外国人労働者を受け入れることで、我が国漁業の存続・発展を図り、国民 のニーズに応じた水産物を安定的に供給する体制を確保するとともに、国民の将来 にわたって、漁業が持つ海洋環境の保全等の多面的な機能が発揮されるよう漁業が 健全に営まれることを確保することが必要不可欠である。

外国人労働者人材の受入れ見込数

漁業分野における向こう5年間の外国人労働者受入れ見込数は、最大 9,000 人であり、これを向こう5年間の受入れの上限として運用するものとしています。

向こう5年間で2万人程度の人手不足が見込まれる中、今般の受入れは、毎年1%程度(5年間で 4,000 人程度)の労働効率化及び追加的な国内人材の確保(5年間で 7,000 人程度)を行ってもなお、不足すると見込まれる数を上限として受け入れるものであり、過大な受入れ数とはなっていないとしています。

特定産業分野において求められる人材の基準に関する事項

漁業分野において特定技能1号外国人労働者の在留資格で受け入れる外国人は、以下に定める試験に合格した者又は漁業分野の第2号技能実習を修了した者としています。

技能水準(試験区分)

漁業技能測定試験(漁業)

漁業における一定程度の業務について、監督者の指示を理解し的確に遂行できる能力又は自らの判断により遂行できる能力を測り、漁具の製作・補修、水産動植物の探索、漁具・漁労機械の操作、水産動植物の採捕、漁獲物の処理・保蔵、安全衛生の確保等を行うことができるレベルであることを認定するものです。

漁業技能測定試験(養殖業)

養殖業における一定程度の業務について、監督者の指示を理解し的確に遂行できる能力又は自らの判断により遂行できる能力を測り、養殖資材の製作・補修・管理、養殖水産動植物の育成管理、養殖水産動植物の収獲(穫)・処理、安全衛生の確保等を行うことができるレベルであることを認定するものです。

日本語能力水準

日本語能力判定テスト

日本語能力水準

本制度での受入れに必要となる基本的な日本語能力水準を判定するために国際交流基金が開発・実施する試験であるところ、これに合格した者については、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を有するものと認められることから、基本的な日本語能力水準を有するものと評価するとしています。

日本語能力試験(N4以上)

日本語能力水準

「基本的な日本語を理解することができる」と認定された者であることから、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を有するものと認められ、本制度での受入れに必要となる基本的な日本語能力水準を有するものと評価するとしています。

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技能試験

その他特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する重要事項

1号特定技能外国人労働者が従事する業務

1号特定技能外国人労働者が従事する業務区分は、下記3(1)に定める試験区分に対応し、それぞれ以下のとおりとしています。

 試験区分3

漁業(漁具の製作・補修、水産動植物の探索、漁具・漁労機械の操作、水産動植物の採捕、漁獲物の処理・保蔵、安全衛生の確保等)

 試験区分3

養殖業(養殖資材の製作・補修・管理、養殖水産動植物の育成管理、養殖水産動植物の収獲(穫)・処理、安全衛生の確保等)

特定技能外国人労働者の雇用形態

外国人労働者の雇用形態

漁業分野の事業者を特定技能所属機関とする直接雇用形態及び労働者派遣事業者を特定技能所属機関として外国人労働者を漁業分野の事業者に派遣する労働者派遣形態としています。

労働者派遣形態により受け入れる必要性

漁業分野においては、同じ地域であっても、対象魚種や漁法等によって繁忙期・ 閑散期の時期が異なるとともに、漁業分野の事業者の多くが零細で半島地域や離島地域等に存在していること等の特性があり、地域内における業務の繁閑を踏ま えた労働力の融通、雇用・支援の一元化といった漁業現場のニーズに対応するた め、漁業分野の事業者による直接雇用形態に加えて、労働者派遣形態により1号 特定技能外国人労働者を受け入れることが不可欠であるとしています。

派遣形態の場合、派遣事業者は、地方公共団体又は漁業協同組合、漁業生産組合若しくは漁業協同組合連合会その他漁業に関連する業務を行っている者が関与するものに限るとしています。

漁業特定技能協議会について

外国人特定機能の協議会組織図

協議会への参加について

特定産業分野「漁業」において初めて外国人労働者を受け入れた場合には、在留資格が許可された日から4か月以内に、漁業特定技能協議会の構成員になることが必要とされています。
漁業特定技能協議会の構成員とならない場合には、特定技能外国人労働者の受入れができないことになりますので、注意が必要となります。

また、漁業特定技能協議会の構成員となった後は、同協議会に対して必要な協力を行うことが求められます。これらの協力を行わない場合にも、特定技能外国人の受入れができないことになりますので、注意が必要となります。

活動内容

  1. 漁業分野に特有の事情に応じた固有の措置の設定
  2.  外国人の受入れ状況の把握
  3.  不正行為に対する横断的な再発防止策
  4.  構成員に対する必要な情報の提供その他外国人の適正な受入れ及び外国人労働者の保護に資する取組

漁業分野における詳細の問い合わせ

⽔産庁漁政部企画課漁業労働班

代表:03-3502-8111(内線 6571)直通:03-6744-2340FAX:03-3501-5097