外国人材受け入れへ連携 富山県内6団体が協議会【北日本新聞社2021年9月28日】

富山県内の企業で働く外国人技能実習生の受け入れ窓口となる県内六つの監理団体が27日、「富山外国人受入団体協議会」を発足させた。人手不足に悩む県内企業にとって技能実習生を含む外国人材は欠かせない戦力になっており、各団体が連携して法令に関する情報共有や行政への要望活動に取り組み、外国人受け入れ事業の円滑化を図る。

協議会では技能実習生のほか、就労ビザを持ち入国する外国人労働者の受け入れに関わる活動を進めていく。会員向けの研修会を開くとともに行政に対し補助金の充実など受け入れの支援策を要望していく方針。県内で暮らす上で周囲とのコミュニケーションを円滑にするため、日本語習得など環境改善も検討する。

同協議会によると、全県的な組織は既にあるが、活動が停滞しているため新たな組織を発足させた。他の監理団体や、外国人の就労拡大のために2019年に新設された在留資格「特定技能」で働く外国人を支援する登録支援機関など県内の約80団体に発足を案内しており、今後、加入を働きかけていく。

同日、富山市の県農協会館で開いた設立総会には約20人が参加。会長に就いた北陸国際協同組合(富山市)の砂子阪和夫理事長が「皆さんの声をしっかりと聞き、活動に反映させていく」とあいさつ。来賓の高田順一県中小企業団体中央会長は「企業は人手不足に苦労している。外国人材の力を生かして企業活動を前に進めることが大切だ」と語った。相談役に就いた田畑裕明衆院議員もあいさつした。

■個別での課題解決困難

富山労働局によると県内の技能実習生を含む外国人労働者数(2020年10月末時点)は1万2027人、雇用する事業所は2103カ所で、届け出が義務化された07年以降いずれも最多となった。外国人労働者の約半数が製造業に従事し、3分の1の3985人が30人未満の事業所で働く。外国人が中小企業のものづくり現場の貴重な労働力となっている実態が浮かぶ。

政府は就労拡大を目指すが制度変更は法令の複雑化を招き、受け入れ側の団体や企業の負担が増したとの指摘もある。虚偽の実習実施記録を提出したなどとして監理団体の許可取り消しも各地で起きるなど、資質を問われる事態も相次ぐ。

外国人労働者が増え、住環境の確保をはじめ受け入れを巡る課題は多様化している。県内関係者から「個別の団体で対応するのは難しい」との声も上がる中、協議会の設立は諸課題の解決に向けてスクラムを組んだ形だ。協議会事務局は「外国人材を確保し、富山の未来のために働いてもらうには、団体が切磋琢磨(せっさたくま)しながら発展することが必要」としている。(土居悠平)

◆ズーム「監理団体」◆

外国人技能実習制度で、実習生の出身国側と日本国内の受け入れ企業をつなぐ団体。企業の定期監査や、実習生の入国後の講習などを行う。営利を目的としない法人であることなどの基準があり、法相と厚労相が許可する。