県内の外国人労働者は二〇二〇年十月末時点で三万五十四人と、前年同期から0・9%(二百六十二人)減ったことが、三重労働局の集計で分かった。減少は一三年以来七年ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大で離職が増えたり、入国制限がかかったりしたためとみられている。国籍別ではベトナム人が初めて最多となった。(渡辺雄紀)

産業別では、約一万四千人と半数を占めた製造業が4・5%減。宿泊業・飲食サービス業は3・4%増の約千五百人。卸売り・小売業は25・4%増の約二千人となり、建設業も15・7%増で約千八百人。

外国人を雇用する事業所数は四千百六カ所で過去最多となった。三重労働局は、外国人労働者を受け入れる体制が広がっているとみている。

国籍別では、ベトナム人が技能実習生を中心に六千九百七十三人と全体の23・2%を占め、これまで最多だった永住者や定住者が多いブラジル人の六千六百四十三人を上回った。ネパール人は増加率が19・0%と最も大きく、約六割が留学生だった。

人手不足が深刻な業種で外国人労働者を受け入れるため一九年四月に始まった「特定技能」の就労者は、百十七人増えて百二十四人だった。

コロナ禍 製造業が打撃

新型コロナウイルスの影響による解雇や雇い止めが製造業を中心に全国で歯止めがかからない中、県内の外国人労働者の減少幅も製造業が六百七十九人と最も大きかった。製造業と関わりが大きい労働者派遣業でも二百五十五人減少した。

ハローワーク四日市は管内の外国人労働者数が県内最多で、二〜三人の職員がポルトガル語とスペイン語で通訳を担う。一回目の緊急事態宣言が終わった直後の昨年六〜七月に訪れる外国人が急増し、雇用保険の手続きや求職活動を求めて通訳待ちが出たという。

担当者は「製造業を中心に職を失っていた。今は落ち着いているが、コロナ禍が収束する見通しはまだ立たず、楽観視はできない」とみている。

昨年十一月には、シャープ三重工場(多気町)で液晶パネル生産の業務を請け負っていた下請け会社が、社員九十三人を解雇した。うち七十六人がフィリピン人で、ハローワーク松阪が再就職を支援。企業説明会を開くなどし、今年一月二十七日時点では製造業や介護職などで三十七人の就職が決まった。

草野貴伸所長は「就労意欲の高い人が多かったためか、雇用情勢の厳しさが続く中では予想以上」と話す一方、「言語と通勤場所が再就職のネックとなる場合があり、今後も支援していく」としている。(渡辺雄紀)

中日新聞Web

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