約50人のベトナム人技能実習生が、ベトナム語での説明に聴き入った=2020年11月18日午後1時33分、糸島市志摩、松本江里加撮影

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 「失踪後、悪い人間に利用されて逮捕される人もいる。『もっと稼げる』という甘い言葉を信用しないでください」

糸島署は18日、糸島市志摩の空調機器メーカー「空調技研工業」で、同社が受け入れている約50人のベトナム人技能実習生向けに防犯講話を開いた。110番通報でベトナム語が使えることや、自転車に乗るときのルール、犯罪に巻き込まれないための注意点なども話した。

実習生たちはベトナム語が併記されたスライド資料を見ながら、県警の通訳人を介して真剣に話を聴いていた。特定技能の資格で働くボ・ティ・レ・チュックさん(25)は「ベトナムでは警察は怖いイメージだが、助けてくれるということがわかった」と話した。

福岡労働局によると、県内の外国人労働者数は2014年に1万9831人だったが、19年には約2・6倍の5万2530人に増えた。

一方で職場などから失踪する外国人も増えている。法務省の調査によると、全国の受け入れ先の企業などから失踪した技能実習生は、2018年の1年間に9052人。このうち5801人がベトナム人だった。

防犯講話では、県内でも行方不明になる外国人が近年増えていると説明。担当者は「失踪後、他の場所での不法就労や、窃盗事件の容疑者として逮捕されたケースがある。皆さんにはこれからもまじめに働いてほしい」と呼びかけた。県警国際捜査課は県内各署と連携し、同様の防犯講話を各地で開いている。(松本江里加)

朝日新聞デジタル

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