農業での外国人材活用 魅力PR、長期的視野を 佐賀市でセミナー【佐賀新聞2020年11月13日】

農業分野の外国人について現状や課題が話されたセミナー。オンラインで開かれた=佐賀市の九州農政局佐賀県拠点

農業分野の外国人について現状や課題が話されたセミナー。オンラインで開かれた=佐賀市の九州農政局佐賀県拠点

農業分野の外国人材セミナーが佐賀市で開かれた。専門家が外国人技能実習生の実態を説明し、「安価な労働力の導入で、日本の産業構造をゆがめている」などと指摘した。

「アジアにおける外国人争奪戦」と題して講演した経済評論家の叶芳和氏は、日本における外国人技能実習生の数について説明。2011年に約10万人と一番多かった中国は2019年には8万人へと減少。代わりに3千人だったベトナムが21万人と激増。フィリピン、インドネシアも各4倍に伸び、3万5千人ずつになったという。

中国が減少した理由は、日本の賃金。月15万円しかなく、51万円のニュージーランドはもちろん、シンガポールや韓国の各17万円より劣り世界的に全く競争力がないという。

叶氏は、農業分野への外国人の受け入れについて「実態は短期的視野で安い労働力として使っているだけ」と指摘。機械化が進まないなど「産業構造をゆがめ、生産性が低下する悪循環を招いている」と批判した。その上で、外国人労働者がキャリアを積める道筋を作り、魅力ある日本をPRし、外国人労働者に来たいと思わせる国になることが重要と提言した。

このほか、外国人材を活用している先進農家の事例や電話通訳事業者による外国人の相談・悩みの現状が報告された。セミナーは九州農政局(熊本市)が企画し、オンラインで各県でも開かれた。

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農業分野の外国人材セミナーが佐賀市で開かれた。専門家が外国人技能実習生の実態を説明し、「安価な労働力の導入で、日本の産業…