外国人技能実習生知ってますか【宮崎日日新聞】

4連休はいくつか観光地をのぞいた。結構な人出だったが明らかに県外ナンバー車は少ない。”安近短”とばかり、広々した空間が心地よい都城市立図書館を訪ねた。国際交流のコーナーはベトナムの特集だ。

旅行ガイドや関連本を展示する。同市の外国籍住民の1位がベトナムとか。なるほどと思いつつ、心は台風10号による土砂崩れがあった椎葉村に飛んだ。行方不明になったベトナム人技能実習生2人のうち1人が遺体で発見され、今も懸命な捜索が行われている。

”実習”が名目でも、担い手が少ない仕事の現場を支えている技能実習生。事故は不幸な偶然の重なりだが、地方の課題が縮図として浮かび上がったように思えてやりきれない。だが憤る前に自問したい。彼ら技能実習生の思いや境遇などの実態に向き合ってきただろうか。

厚生労働省のまとめでは、昨年10月末現在で本県で就労する外国人は1003の事業所に5028人。技能実習生が約7割を占める。県のまとめでは、国籍別に見るとベトナムが1840人で最多、中国、フィリピンと続く。農業、漁業のほか建設、衣服、繊維、食品製造など幅広い職種に従事する。

手に取った「ベトナムの微笑み」(樋口健夫著)という本に、ベトナム人は「周囲への気配りなど日本人に似た点が多い」とあった。椎葉の2人も、地元によく溶け込んで信頼を得ていたという。彼らを含め、地域を支える外国人に無関心ではありたくない。