【岐阜】外国人雇用の解決策探る 労働者と企業、それぞれ意見交換【中日新聞2020年8月25日】

コロナ禍で起こった問題を話し合う外国人ら。一部はオンラインで参加した=県図書館で

コロナ禍で起こった問題を話し合う外国人ら。一部はオンラインで参加した=県図書館で

外国人材の受け入れについて話し合う企業や団体の関係者ら=県長良川スポーツプラザで

 新型コロナウイルスの影響で、県内の外国人労働者の雇用環境が悪化している。
雇い止めに遭う外国人がいる一方、新たな技能実習生を確保できない企業も出てきた。
労使ともに厳しい中、岐阜市内で外国人労働者、雇用する企業それぞれの意見交換会が相次いで開かれ、切迫した状況の解決策を探った。 (安江紗那子)
 二十三日に県図書館であった「外国人県民会議」には、ブラジル、フィリピン、スリランカなどの十人が参加した。
会社から帰国を求められたが、交渉して何とか解雇を免れた知人がいるという中国人男性は「外国人を必要なときに受け入れ、必要なくなったら帰国させる企業には行政からの指導も必要だ」と訴えた。
 一方、二十四日に県長良川スポーツプラザであった意見交換会には、十一の企業や関係団体が参加。新型コロナで技能実習生が入国できず、人材を確保できないという声が上がった。
 特に介護や農業分野で人手不足が深刻だといい、技能実習生を企業に派遣する監理団体からは「技能実習生は基本的に他業種で働けない。
一時的にでも業種をまたいで働けたらいい」との意見があった。

 製造業では生産を減らしているケースが多く、そういった企業は操業を短縮しつつ、賃金を保障しなければならない。
しかし、一部では受注が増えている企業も。人材難だという企業の関係者は「先が見えない中で、正社員の採用もしづらい。
仕事を探している外国人がいれば、相談したい」と打ち明けた。

言葉の壁があり、感染状況や予防に関する情報が伝わらないという指摘もあった。
監理団体は「コロナの感染が拡大する愛知県に休日に出掛けた実習生がいて、企業とトラブルになったケースがあった」「外国人が皆で集まってパーティーを開いてしまった」などと報告。随時、各国の言語で書いたチラシなどを配り、注意喚起に力を入れているという。

ただ、監理団体に支援を受けていない外国人も多く、外国人からは「日本や自分の地域の情報をほとんど知らない」という声も上がった。
日本語が分かる外国人が、情報をそれぞれの言語に訳して会員制交流サイト(SNS)で共有するケースが多いといい、「膨大な情報の中で、どんなニュースを選べば良いか分からない」「外国人コミュニティーが孤立してしまい、日本人と情報共有しづらい」などの意見が出た。

県外国人活躍・共生社会推進課の高橋一雅課長は「出身国や働く企業によって状況が違う。皆さんの意見を参考にして、岐阜労働局や名古屋出入国在留管理局と協力しながら対応策を考えていきたい」と話した。

中日新聞Web

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