困窮外国人に「エール米」国際交流に広がり 実習生ら170人に 中津【西日本新聞2020年8月22日】

大分県中津市犬丸の犬丸自治会は、地区内の5事業所で働く技能実習生ら外国人労働者約170人に「いぬまるエール米」と銘打ったコメを支給している。
新型コロナウイルスの影響で収入が減った外国人を救済しようと6月から始め、今や住民や子どもたちを巻き込んだ国際交流にまで広がりつつある。

同自治会によると、地区には工業団地があり、十数年前から外国人労働者が増え始めた。
自動車関連の事業所が多く、新型コロナの感染が広がった4月ごろから受注量が減り始め、労働日数も激減。ほとんどが収入の多くを母国の家族に送金しており、生活に困窮する外国人労働者が続出していることを各事業所から聞いたという。

多くがインドネシアとベトナム出身者で、日本と食文化が共通するコメの支援を計画。
6月21日から毎週日曜、1人につき1升(1・5キロ)を各事業所経由で配布したチケットと引き換えに支給している。

9月まで続ける予定で、必要なコメは3トン以上になる。寄付を集めているとはいえ、経費約80万円は自治会が負担。
それでも支給する理由を友松光広区長(69)は「せっかく日本に来てもらっているのに、コロナの嫌な思い出だけ持ち帰らせるのはあまりに切ない。少しは良い思い出もほしいじゃないですか」と話す。

今月8日はインドネシア料理を介した交流会を初めて地区集会所で開き、外国人労働者や地元小学生、保護者ら約40人が会食を楽しんだ。
インドネシア風チャーハンのナシゴレンをほおばった今津小3年の中園翔太君(8)は「ピリッとしておいしい。
インドネシアの人たちも優しかった」。
自慢の料理に腕を振るったパラミタさん(25)は「母国の料理を食べてもらい、うれしい。
機会があればまた参加したい。コメもすごく助かっている」と喜んでいた。

「最近は外国人との世間話も弾むようになり、コロナ禍を機に交流が広がっていることを実感している」と友松区長。
今後は感染の広がりを見ながら、中学生やお年寄りらが参加するイベントを企画していくという。

(後藤潔貴)

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