農閑期の長崎から外国人材 県・県農協の特定技能資格者事業始動【信毎web2020年8月13日】

県や県農協グループでつくるJA長野県農業労働力支援センター(長野市)は12日、長崎県から派遣された「特定技能1号」の在留資格があるカンボジア人2人が塩尻市で農作業をする様子を公開した。季節による農作業の繁閑に応じ外国人材が行き来する試みで、長野県内の農家は即戦力として期待。センターによると、同様の取り組みは他県では例がないとみられる。

2人はこの事業でセンターと連携する長崎県の人材派遣会社が昨年12月に受け入れ、同県内でレタスやハクサイ、ジャガイモなどの栽培に従事。塩尻市洗馬の農業岩垂聡さん(62)は6月下旬、2人のうちスォーン・ソチェアさん(33)の派遣を受けた。この日はグリーンリーフのレタス畑で朝から収穫作業。岩垂さんは「即戦力を確保でき助かる」と喜んだ。

約6ヘクタールでレタスなどを栽培する岩垂さんは例年、中国人の技能実習生を受け入れている。今春も2人が来日する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で確保できなかった。毎年訪れる人が変わる技能実習生に比べて経験が豊富で日本語も通じやすいとし、「来年もソチェアさんに来てほしい」と話した。

松本市今井の農業山本英人さん(64)はサム・ソペアさん(35)を受け入れている。12日は塩尻市洗馬のリンゴ畑で実の着色を良くする葉摘み作業をした。果樹の作業は初めてというソペアさんは「(この事業で)1年間働けてうれしい。カンボジアに新しい家を建てたい」と作業に汗を流した。

長野県内にはこの他、カンボジア人2人が木曽農協(本所・木曽郡木曽町)の子会社に派遣されている。4人は11月まで県内で働く予定だ。