「特定技能」ベトナム人2組が挙式 本国の親族はオンライン参加 北海道・士別【毎日新聞2020年8月3日】

結婚式で並ぶロンさん(右から2人目)、フェンさん(同3人目)のカップルら。両端は今井会長夫妻=北海道士別市で2020年8月1日午後4時38分、山下智恵撮影

 「特定技能」の資格で北海道士別市で働く2組のベトナム人カップルが1日、市内で結婚式を挙げた。
5月に予定していた帰国が新型コロナウイルスの感染拡大でかなわず、本国の親族はオンラインで式を見守った。
特定技能の外国人同士の結婚は珍しく、関係者は「地域の活性化につながれば」と期待を寄せる。

 4人はグェン・ハイ・ロンさん(29)とドァン・ディ・ゴック・フェンさん(32)、チュン・ティ・キム・ゴックさん(24)とライ・ヴァン・チョンさん(29)のカップル。
技能実習生として2015~16年に来日し、19~20年に将来は永住も可能な資格として新設された「特定技能」を取得した。
市内の「かわにしの丘しずお農場」で食肉加工やレストランの仕事、農作業などに従事している。

 新婦のフェンさんとゴックさんは同農場の技能実習生採用第1号で、ロンさんとチョンさんが後に採用された。
実習中に日本語で運転免許を取るなど4人とも努力を重ね、昨年婚約。5月にベトナムで結婚式をするつもりだったが、コロナの影響で難しくなったため、「日本の父」と慕う「しずおグループ」の今井裕会長(69)の提案で4人一緒に日本で挙式することになった。

 約60人が集まった式には、本国の親族もウェブ会議システム「Zoom」で参加。フェンさんの母セイさん(72)は「2人で困難を乗り越えて良い家庭を築いて」とエールを送った。

外国人材の結婚、歓迎されぬ例も

 今井会長によると、技能実習や特定技能の外国人の交際や結婚は「妊娠したら働けなくなる」などの理由で雇用主側が歓迎せず、妊娠で解雇されたケースなどもあるという。
法務省と厚生労働省は19年3月、結婚・妊娠・出産などを理由にした不利益取り扱いを禁じた男女雇用機会均等法の規定は技能実習制度でも適用されるとの文書を、受け入れ業者らに出している。

 式後、7人きょうだいの末っ子というフェンさんは「結婚式を見せることができて良かった」、ロンさんは「幸せになれるよう、毎日を頑張る。家庭を持ち士別で働き続けたい」と語った。
今井会長は「彼らは地域を作るパートナー。いい先例を作っていきたい」と話す。【山下智恵】

毎日新聞

 「特定技能」の資格で北海道士別市で働く2組のベトナム人カップルが1日、市内で結婚式を挙げた。5月に予定していた帰国が新…